勝ち負けへのこだわり【発達障害】悔し泣きが止まらない!

2017/09/30 | 教材&トレーニング ご紹介♪

こんばんは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。
 
 


 
 
9月最後の土曜日。
今日が運動会だった学校も多いようですね。

朝の出勤時、体操服で全力疾走する
やる気150%の男子を見かけました(笑)
 
 

「今年こそは絶対に、青組優勝!」

「好きな子の前で一位になるねん」

「運動会の放送に命かけるわ!」
 
 
みんなそれぞれの決意や目標を
教えてくれてましたが、
どんな運動会になったかな?

報告が楽しみで仕方ありません♪
 
 
 

 
 
 
さて。

発達障害をもつ子の中には、
「勝ち・負け」や「成功・失敗」に執拗に
こだわってしまって、失敗や負けの場面で
大泣きする子も多くいます。
 
 
もちろん、勝ちたい!うまくやりたい!と
思うのはみんな一緒。
そして、本気であればあるほどに
負けた時は本当に嫌だし悔しい。

大人だって悔し泣きすることありますよね。

子ども達は、まだまだ自分の気持ちを
ことばで表現することが難しいので、
涙が出ても当然なんです。

「泣いちゃダメ」なんてこと、ないんです。
 
 

 
 
ただ、その涙が長い間止まらなかったら?
ずっとずっとしんどい気持ちが続いたら?
ショックでパニックのように暴れたら?

こうなってしまうと、周囲の人も、そして
何より本人が疲れ果ててしまいますよね。

発達障害をもつ子の多くが、このような
 「感情のコントロールが苦手」
 「気持ちの切り替えができない」
という苦手さを抱えているんです。
 
 
 
では、「泣き」が止まらない時は
どうすればよいのでしょうか??

3ステップに分けて、考えてみましょう★
 
 

 
 

① 原因を理解し、気持ちを言語化する

 

泣いている理由は色々ですが
それを伝えることばをまだ知らない、
もしくは見つからない!と苦しんでいる子が
多いんです。
 

子どもの立場・気持ちになって、
言葉にしてみましょ!
(推測でもOKです♪)

「勝ちたかったね、悔しいなぁ」
「〇〇が欲しかったのか~」
「もっと遊びたかったんだね」
「△△が無いなんて、思ってなかったよね」

大人が ”気持ちを代弁” してくれるだけで
スッと溜飲が下がることがあります。

 
 
 

② 子どもの気持ちに共感する

 

大人から見れば、とっても些細な事が原因で
泣いている場合もあります。

正直『そんな事で泣いても仕方ないよ』と
心の中で思ってしまうことも…

それでも、その子にとっては大事件。
悲壮感120%で『この世の終わりだ』くらい
ショックを受けているのです。

なので、
「そんな事で泣いててどうするの」や
「それくらい我慢しなさい」などの言葉は、
いったん心の中にぐっとしまいましょう。

 

「泣きたい位に〇〇したかったんだね」
「勝ちたかったね。悔しいね。わかるよ」
「△△できなくて残念だね、いやだね。」

とわかりやすく明確に”共感”しましょう。

 
 
 

③ 気持ちを整理することばや
  伝えることばを具体的に教える

 

次のステップとして、子ども達自身が
 ・ただ泣いていても解決しない
 ・ことばにしないと伝わらない
と知ることが大事です。

そして、どんな風に言えば伝わるのか
モデルを見て聞いて、学習していきます♪
 
 
「〇〇して嫌だった!」
「勝ちたかったのに、悔しいー!」

「次こそは頑張るぞ」
「まだ1回負けただけだし大丈夫!」
「順番決めるじゃんけんだし、ま、いいか」

「僕は〇〇したかったんだ。ショックだよ」
「△△が無いと困るんだ、どうしよう?」

 
 

 
 
ここまで読んでくださった皆さま、
お気づきだと思いますが…

この3ステップ、大人側の忍耐が鍵!(笑)
 
 
頭で理解していても感情が先立つことなんて
山ほどあります。

こちらも人間。泣き止んでくれないと
焦るし困るし、イライラもしますよね。

なので、
心に余裕がある時だけでも構いません。

一呼吸おいて、ちょっとだけ
トライしてみましょ♪


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