こんばんは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。
(玄関では紫陽花が満開!)
子ども達とお話していると、
「雨って大好き!」という子に
たくさん出会います☂
お気に入りの長靴とレインコートが
使える♬ という子もいれば、
体育が休みになる♬ という子も。
水たまりダイブを盛大に楽しんで
足元ぐしゃぐしゃでも笑顔100%
という子も(笑)
雨が苦手な田中は、ついつい
「雨降ってて嫌だね~」
って言っちゃうんですが、
いかんいかん(>_<)
受け取り方次第で
ポジティブにもネガティブにもなるのなら
出来るだけポジティブ思考で!!
梅雨だって、どんとこーーい!!
さて、今日は久々の
【 知れば納得!症状と理由シリーズ 】
テーマは
『 マニアックすぎて伝わらない 』です。
たくさん喋っているのに、
一生懸命伝えているのに、
伝えたい事が上手く伝わらない。
なぜか相手はきょとん顔。
なぜだっ?!
そんなモヤモヤと毎日戦っているのが
自閉スペクトラム症をもつお子さん達です。
彼らは、自分の大好きな事に対して
まっすぐ・一途・ストイック・ひたむき!
探求心も強いため、
「〇〇博士」が多いと言われています。
私達でも ” マイブーム ” として
一定期間、どっぷりハマっている事は
あると思いますが、
自閉スペクトラムのお子さんは
それが生涯にわたり続くので、
その知識たるや、もはや図鑑レベル★
小さい頃から、着々と積み上げてきた
信頼と実績のマニアックさです(笑)
そんな彼らに、よく起こる事件として
「マニアックすぎて意味不明」
「〇〇博士すぎて、ついていけない」
というのがあります。
先日も、よつばに到着して早々に
「先生!!
25℃やけど、あかんかなぁ?
玄関やし、1年目やからいける?
カルキ抜き水は十分やねんけど…
やっぱ上級者向きかも。
スマトラとかは初心者でも、ねぇ?」
と早口で話し始めた子がいました(笑)
私はその子と付き合いが長いので、
だいたい何の話をしているのかわかります。
ですが、隣で聞いていた他の先生達には
なんのこっちゃら… だったようですね(-_-;)
皆さんおわかりになりましたか?
答えは
「パラワンオオヒラタクワガタ」の
飼育方法の話でした!!
さてさて、
なぜこうなってしまうのでしょうか??
もちろん知識量が膨大で、
内容が専門的になっているのは事実です。
でも、伝わらない本当の理由は
「内容の専門性」だけではないんです。
自閉スペクトラム症の子ども達と話していて
田中が「共通しているなぁ…」と思う
わかりにくさの原因。
それは、ズバリ!!
相手は当然知っているはずだ!
という、確固たる思い込み
自閉スペクトラム症の子ども達は、
相手の立場に立って考えたり
イメージすることが苦手です。自分ではない他者の気持ちや思考を
推測したり想像することが難しいため、
どうしても「自分ものさし」で
話を進めてしまいます。
この ” イメージ力の弱さ ” から
相手が「どこまで知っているのか」
その話題に「興味があるのか」
などに配慮できないんですね。
さっきの昆虫博士の彼も、
クワガタムシの飼育方法は全員が
当然知っているはずと思い込んでいました。
スマトラオオヒラタとパラワンオオヒラタは
彼にとっては明確に「違っている」んですが
詳しくない人からすれば、
みんな「クワガタ」というだけですね。
それが彼には信じられません。
” 知っているテイ ” で話し始めたものの、
相手に一向に伝わらないことに
途中からイライラしてしまいます。
そんな彼らに、私はいつも
正直にこう伝えています。
「先生、〇〇初心者で、詳しくないんだ。
大人だけど知らない事もたくさんあるの。
初心者向けにもう一度教えてくれない?」
そうすると、彼らは
「どこがわかんないの?」と聞いてくれます。
わからない所を伝えると
「そんな事も知らないの!?」と驚き
「何から説明すれば…」と悩み始めます。
そして一生懸命、教えてくれるのです。
知っておいてね。
相手は「知らない」ってことがあるんだよ。
そして、本当にありがとう。
初心者用に、かみ砕いて教えてくれて。
伝えたい!!という君の情熱が
もっと多くの人に届きますように。
田中先生でどんどん練習してね!!( *´艸`)
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