「めんどくさい」は黄色信号?! 自尊心を高めることばかけ 

2017/09/21 | 教材&トレーニング ご紹介♪

こんばんは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。
 
 

発達障害で悩む小学4~6年生と話すと、
「自尊心」という言葉について
思いを巡らせることが多くなります。
 
 

”自尊心”とは
「自分に能力があり、自分は価値のある
 存在だと思う気持ち」のこと。

 
学校や習い事などの集団生活の中で、
他人と自分を比較したり、その社会の中で
自分がどんな位置づけなのか等に関心を
持ち始めると、培われていく感情です。
 
 
褒めてもらえた♪ 感謝された♪
君はすごいと言ってもらえた♪
頼りにされた♪ 喜んでもらえた♪
ちゃんと最後まで話を聞いてもらえた♪

これらのプラスの経験は自尊心を育てます。
「僕の存在」「私の存在」が肯定されて
もっとやってみよう!挑戦してみよう!
感謝されるようなことをしよう!と思える
わけですね。
 
 

 
 
発達障害を持つ子の多くは、ある一部分が
苦手なだけで、得意なこともたくさん持って
いるんです。

しかし「苦手な一部分」の凸凹が大きすぎて
失敗することが多かったり、
テストの点数が芳しくなかったり、
勘違いや誤解を受けることもあります。
 
 

本当に頑張っているんだけれど、
その頑張りがわかりにくい・見えにくいと、
褒めてもらう機会も少なくなってしまいます。

「自分はがんばってもダメだぁ…」と
自信を失ってしまうんですね。

 

 

自尊心の低下が一番顕著だなぁと思うのが、
LDをもつ子ども達です。

「他の教科は出来るのに、ある教科だけが
 1~2学年以上遅れてしまっている」
という状況は、周囲の友達や大人達に
わかってもらえないことが多いのです。
 
 
どうしてできないの?
頑張ればできるはずやで?
ほかの子はみんな出来てるよ?

こんな言葉はミミタコかもしれませんね。
 
 
しかも、学習は積み上げ式です。
1~2年生で習ったことを土台にして
3~4年生の学習が進んでいきます。

実はかなり早い段階から、わからない所が
あったのに、うまく伝えられずにいて
気付かれないまま高学年になった子は、
本当に苦戦しているんです。
 
 
 
そして、自尊心が芽生え始める高学年。

「出来ない自分」を知られるのが嫌で
わざと勉強をしないふりをして
「出来ないのではなく、やってない自分」を
演じる子も出てくるんですね。
 
 
自尊心低下のサインは
よくこんなセリフになって現れます。
「めんどくさいねんもん」
「なんでやそんなんやらなあかんの?」
「やってらんない」

あとは、本当はわかるはずの問題も
「わかんない」「知らない」と言って
その場を乗り切ろうとする子もいます。

「今日は宿題出なかったよ」と嘘をついて
その場をなんとか乗り切ろうとする子まで
出てきてしまうのです。
 

 
 
では、私たちはどのように心を支え
自尊心を高めてあげればよいのでしょうか。
 
 
1つ目は

得意なところを盛大にほめる!!

 
知っていること・出来ること・詳しいことは
どんな些細に見えることだって、
その子の「特技」で「強み」です。

それがゲームだって漫画だって構いません。
自信をもって取り組めることを見つけて
「あなたは〇〇が得意なんだね!」と
明確に伝えてあげることが大事です

 
 

2つ目は

うまくいく方法を一緒に見つける!

 
上手くいく方法を知らないまま、
1人で苦戦してもがくことほど
苦しいことはありません。

自分の得意な方法が見つかっていなくても、
ご家族や友人が「一緒になって探そう!」と
力を貸してくれたら、それだけで少し
肩の荷が下りたり、孤独感が減ります。

さらに、
「この人は理解しようと歩み寄ってくれる人」
とわかれば、今まではぐらかしてきた本心も
徐々に話してくれるかもしれません^^
 
 

 
「〇〇できて、すごいなぁ」
「ありがとう、〇〇してくれて助かった」
「一緒に考えてみよう」

頑張っている場面は、声かけのチャンス!
自尊心を高める一言を。

何かが変わるかもしれませんね^^


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