SST(ソーシャルスキルトレーニング)って何? ”マナー”や”道徳”との違い

2017/09/23 | 発達障害 虎の巻

こんばんは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。
 
 
爽やかな日が続いていますね♪
青い空、爽やかな風、涼しい夜の虫の音。
クーラーを止めて外の風の涼しさで
勉強できる、とってもいい季節♪

よつばの窓を開けていると、
隣のグラウンドから高校生運動部の
元気な声が聞こえてくるんですよ^^
サッカー部、テニス部、野球部…。

毎日が、運動の秋と勉強の秋の
コラボなんです(笑)
 

 
 

さて、今日の面談でお話していると
こんな質問をいただきました。

「ソーシャルスキルトレーニングって
 よく聞きますけど…SSTでしたっけ?
 実際どんなことやるんですか??」
 
 
🍀🍀🍀🍀🍀
 
 
ここ最近、ソーシャルスキルという言葉が
教育業界ではメジャーになってきました。

ソーシャルスキルとは、
他者とコミュニケーションをとって
共生していくために必要な技能・能力

のことを指しています。

「人との適切なかかわり方」と言っても
いいと思います♪

集団生活の中で、自然と覚えて習得していく
ものなのですが、改めて考えると、
結構複雑で難しい事をしているんです。
 

 
 
 
人とコミュニケーションをとるには、
自分の思いを正確に相手に伝え、
相手の思いを読み取り受け止めることが
必要になります。

その時に、私たちが感じ取っているのは
言葉そのもの(内容)だけではありません。

適切な言葉の選び方(TPO的な要素)、
表情の作り方、身振り・手振り、
声の大きさや調子、相手との距離感…。
 
 
数年前、自身の日常会話を振り返り
冷静に分析したことがあるのですが、
ほんの一瞬の間に、色んな情報を分析して
「空気を読んでいる」とわかりました。

・・・人間って、頑張ってるんだなぁ(笑)
 

 
 
 
さてさて、ここでよく混同されるのが
「道徳」と「ソーシャルスキル」の2つ。

これらは、似て非なるものなんです!!
 
 
【道徳】は、マナーや礼儀などの
「心」や「考え方」を学ぶものです。

偉人の名言や教訓から学んだり、
”お年寄りには優しく”、”差別をなくそう”
”思いやりを持って”、等を授業や本で
学んでいくわけですね。
 
 
これに対して、【ソーシャルスキル】とは、
その心や考え方を土台とした
生活で使える具体的な「実践テクニック」と
言えるでしょう。
 

例えば、当たり前のように言われている
”お年寄りには優しく”、についても、
こんな疑問が湧いてくるものです。

どんな場面で優しくしたらいいの?
そもそも、優しくって何したらいいの?
どんなタイミングで声を掛けたらいいの?

子ども達にとっては「?」がいっぱい。
発達障害をもつ子ども達は、
特にこの分野が苦手なのです。
 

 
 
 
【ソーシャルスキルトレーニング】は
Social Skill Training の頭文字から
SSTと呼ばれています。

会話場面、協力場面、遊び場面などを通して
意図的に指導者が、”対応方法の具体例” を
示していくんです。

それを見た子ども達が、
「こうやって声をかけたらいいんだ!」
「今までのやり方でOKなんだ」
「なぜこうしちゃダメだったのかわかった」
と、気づき考えていくわけです♪

 
 
指導者である私も、毎回しっかり考えて
常に自分を振り返りつつ行っています。

ここはこうした方が良かったなぁ…なんて
反省することも多く、とても難しいけれど
学べば学ぶほど、楽しいトレーニングです。
 
 
大人も子供も成長できる。
成長し続ける。

SST、今後も頑張っていきたいですね♪
 


よつばCOLORSについて詳しくはこちら よつばCOLORSについて詳しくはこちら
ST面談・検査お申し込み
トレーニング内容についてのご相談は、
言語聴覚士(ST)による個別面談にて承っております。