こんばんは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。
寒い!!寒いですねぇ!!
今日は一日中雪が舞っていましたし、
私の青い車も、頭が真っ白になってました。
帰る頃にはフロントがバリバリ…(>_<)
こんな日はあったかいものを食べて、
お腹の中からあっためるのが一番ですね☆
【シリーズ発音・構音障害】
第2回の今日は
・発音には発達順がある その2
・発音しにくい音ってなぁに?
についてお伝えしたいと思います♪
前回の記事はこちら♪
① 幼い発音? 発音にも発達順がある!!
”発音にも発達順がある” というのは
前回の記事でお伝えしたとおりです。
唇をつかった音(口唇音)が一番簡単で
最初にマスターできるんでしたね。
アンパンマーン♬
その後、舌を使った音が徐々に言えるように
なっていきます。
研究者によって、ややバラつきはありますが
3歳になった頃、
タ行(/t/)、ヤ行(/j/)4歳になる前後には、
ナ行(/n/)、カ行(/k/)、ハ行(/h/)
と、徐々に発達していくと言われています。
そして、サ行(/s/) や ラ行(/r/) の音は、
5歳を過ぎても、まだまだ多く子ども達が
発音しにくく苦戦するんですね…(>_<)
難しいんです…(>_<)
ここで大事なのは、発音の発達を支える
知的発達や運動発達に遅れがあれば、
発音の発達にも遅れが生じることがある
ということです。
上記の年齢は、あくまで指標。
実際の年齢(生活年齢)ではなく、
知的発達の程度に見合った年齢(発達年齢)で
考えるとわかりやすいかと思います。
では、サ行とラ行は
なぜ難しく言いにくいのでしょうか?
みなさん、ご自身の舌の動きに集中して
ゆーーーっくり「さ」と言ってみて下さい。
分析してみると、
前歯の裏側と舌先が作る狭い隙間を、
空気がスーッと通ってから、
「あ」という音を出しています。
スーーッ/s/ + あ/a/ = 「さ」
となっているんですねっ☆
では、同じように
ゆーーーっくり「ら」と言ってみましょう!
人によって多少違いはありますが、
舌先が前歯の裏側のところで
くるんと丸まって裏返っていませんか?
その後、舌先が歯茎をはじいて
「ら」という音を出しています。
巻き舌気味に言ってみると
わかりやすいですよ~笑
こんなに複雑な動きをしている舌。
繊細な微調整を行わなくてはならない
サ行とラ行は、子ども達にとっては
かなり難しい音なんです。
「さ」のための細い隙間を作る
微調整が出来ないと、
舌が歯茎にペタッとくっついてしまい
「た」みたいな音になってしまうんですね。
「ら」のための巻き舌・はじく動作が
上手く出来ないと、/r/ の音が抜けてしまい
ただの あいうえお になってしまうことも。
おさかな ➡「おたかな」
おさるさん ➡「おたうたん」
さんさい ➡「ちゃんちゃい」
小さい子ならばよく聞く言い間違いですが
小学校入学前になっても続いている場合には
専門的な舌のトレーニング(構音訓練)が
必要かもしれませんね。
気になる方は、言語聴覚士、または
ことばの教室の先生などに
ご相談してみると良いと思いますよ(^^)/
⇒ 前の記事:NHKあさイチ「読み書き計算が苦手…どう向き合う?学習障害」を見て
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