ADHDの症状「やりかけで放ったらかし…」の理由

2017/07/08 | 知れば納得!症状と理由 シリーズ

こんにちは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。

 
「集中が10分も持続しないんですよ」

「1つ目のことをやりかけなのに、
 放ったらかしで別の事始めちゃうんです」

「やりかけの○○、っていうのが
 家のあちこちに点在してて…」

”集中力”というテーマで
立て続けにご相談をいただきました!

 

私達も身に覚えの1つ、2つ、いや3つ?
もっとありますね、そういうこと!(笑)

 2階に物を取りに上がったのに
 途中で違うことに気を取られて
 何が必要だったのか忘れてしまった

 掃除してたらアルバムを見つけてしまい
 眺めていたら時間がなくなった

大人になってもあるあるエピソードです。
特に年齢を重ねるほど、
この頻度って上がっていくんですよね。
…ナンテコッタ!

 

 

少なからずみんな経験しているこの症状。

これが毎日、すごい頻度で起きているのが
ADHDをもつ子ども達です。

本人たちは、さぼっているわけでも
ずぼらなわけでもないんですよ。

脳の中の「集中コントロール」部門が
うまく機能していないため、どうしても
こうなってしまいます。

 
🍀🍀🍀🍀🍀
 

ちょっと話は逸れますが…

人間の脳って、小さいのに本当に高機能。
はっさく2個分位の大きさと重さなのに
その中に無数の神経回路が走っています。

細い糸が無数に張り巡らされ、それぞれが
きちんと連結しているようなイメージです。

テレビやオーディオ機器の配線の何百倍も
複雑に接続されているというのに、
ほとんどバグもバーストも起こさない。

超高性能、超精密機器。
ほんと奇跡的なんですよ。
脳ってすごい!!

 

そんな脳の中で、色んなことを同時に
感じたり考えたりしている最中、
「今、何に集中するべきか」を指示し、
脳全体をコントロールする部門があります。

脳の前方にある” 前頭葉 ” です!

 

 

最近のスマホやデジカメのように
注目すべきモノや大事なポイントに
自動でピント合わせをしてくれるのが、
前頭葉の役割です。
不要なものはいったん注目しないように
抑制して、ポイントを目立たせます。

「今注目すべきは白いお花だ!!」


 

これが出来ないとどうなりますか?
一生懸命自分でピント合わせをすることに
なり、初心者ではなかなかフォーカスが
定まりませんよね。

うっかりすれば、全然違うところに
ピント合わせしてしまうことも…

「…あれ?後ろの葉っぱが気になる~」

 
 

ADHDの人たちは、前頭葉の中でも
注意コントロールに携わる箇所や、
一時的な記憶(ワーキングメモリ)に携わる
箇所が働きにくいと言われています。

そのため、全体が漫然としていて
「今何をしていたのか」が曖昧になり
しかも、すぐに忘れてしまうんです。

他の出来事に左右されやすくなり、
結果的に「やりかけ」になってしまう。

他の出来事が、自分の好きなことや
興味をひく楽しいことであればあるほど、
感情が強く作用して脱線しやすくなり、
「ねばならぬ」事より「したい」事が
優先されてしまうのですね。
 

 
 

うーーん、私も耳が痛い話です…(;^_^A

子どもの頃から注意コントロールの練習をし
考える脳 ” 前頭葉 ” を活性化させていれば
私も、もう少しうまく出来たのかなぁ…

今となってはもはや謎ですが(笑)

私も一緒に練習します!
みんなで一緒に、Let’s 前頭葉活性化!!


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