こんばんは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。
シリーズ ☆ 算数のつまずきを考える
第3弾は「数概念 ~かぞえる~」です!!
ここまでのお話を、ちょっと復習♪
日常生活の中で、具体的なモノを動かしたり
身体そのものの感覚を通して
数感覚(数量感覚)を養います。
「今日のおやつ、いつもより多い!」
「この△△は〇〇より大きいね!」
など、色んな経験の中で
多/少 や 大/小 を理解してゆきます。
↓ ↓ ↓
そしてその「量」には
数詞:いちにさん…、ひとつふたつみっつ…
という名前があることを学びます。
↓ ↓ ↓
さらには、
数字:1、2、3…という名札がある!!
ということを学ぶのでしたね。
☆詳しくは、同シリーズの記事をcheck☆
「数感覚(ナンバーセンス)がすべての土台!」
「数字・数詞で大混乱!!」
🍀🍀🍀🍀🍀
こうして、1~10もしくは20程度までの
かずを唱えたり、数えたりするようになると
徐々に「数概念」が育ちはじめます。
具体的なものがなくても、数字を見るだけで
「かず」がわかるようになるんですね(^^)/
「数概念」には2種類あり、
🍀 基数性 🍀 序数性
と呼ばれています。
(今日は「序数性」を取り上げます!)
この両方の概念をバランスよく獲得できると、
〈1年生の算数〉へスムーズに入れます☆
保護者様から、こんなご相談をよく頂きます。
「数を数えていたら途中で変になるんです」
「8の次は?と聞いたら、1から数え直す
んですよね…。なんでですか?」
「数えてるけど、前から何番目?とかが
わからないんです」
これらのお困り事は、数概念の中の
「序数性」=「順番に数える力」
の弱さが関与しているんです。
序数性とは、数の”順番”に関する考え方。
Q 青い花は何番目??
と聞かれたら、序数性が育った子は
「左から3番目」や「右から5番目」と
答えることが出来ます。
なぜそれが答えられるのかというと…
こんな風に、数列を当てはめて数えることが
出来るから「〇番目」がわかるのですね!
数列が頭に入っていること、
これを「心的数直線を持っている」と
表現される研究者の先生もいます。
初めて聞いた時、
「なるほど!ドンピシャな表現!!」
と思いました。
30cm定規や巻き尺のような
数字が等間隔に並んだ「数直線」が、
頭の中にしっかり出来上がっていれば、
次の問題もわかるんですね~。
単発で「18の次は?⇒19!」とわかったり、
「僕は背の順で、前から〇番目だよ」と
お話してくれる様子が増えてくると、
頭の中の数直線が出来上がったサイン♪
一度質問してみましょう~^^
さて、次回は!
「数概念 ~これ位かな?~」を
お伝えします♪