こんばんは🍀
言語聴覚士(ST)の田中美穂です。
昨年末から、シリーズでお伝えしていた
≪ 算数のつまずきを考える ≫
こちらが、大変ご好評いただいている
模様です(^o^)/ ワーイ!
ありがとうございます☆
【これまでの算数シリーズはこちら】
↓↓↓
① 数感覚(ナンバーセンス)がすべての土台!
② 数字・数詞で大混乱
③ ○番目や5飛びがわからない
④ およその数がわからない
⑤ 計算が遅い・暗算できない
⑥ 九九が覚えられない!
というわけで、第7弾☆
本日は「筆算」について考えます(^^)/
足し算・引き算・九九…
1桁同士の計算なら、順調にクリアしたぞ!
よしよし、いい感じ♬
と、算数への自信をつけ始めたそんな時、
容赦なく始まるのが「筆算」です。
「確かにちょっと面倒だけど
手順通りにやれば答え出せるやん~」
と思う方も多いかもしれません。
しっかーーーし(>_<)
ワーキングメモリが弱い子や、
視空間認知が弱い子にとって、
筆算は結構難しいんです。
一体どうしてなのでしょうか??
ワーキングメモリの弱い子から見た「筆算」
↓↓↓
「あれ?今、何やってたんだっけ?!」
筆算を下支えする重要なファクターに
ワーキングメモリがあります(^o^)
ワーキングメモリの弱い子にとって、筆算は
手順が多くて複雑で
スタートとゴールがさっぱりわからない迷宮
みたいな感じなんだと思います。
たとえば、割り算の筆算では
商立てするために九九を唱え
引き算して、あまりを出して・・・
さらに複雑なものになれば
小数点を動かしたり、0を付けたり・・・
こんなに手順が多いと、もはや
「今 ” なに算 ” をしてたんだっけ?」
と、根本からわからなくなってしまいます。
こりゃ、ワーキングメモリに負荷を
かけすぎない配慮が必要ですね…(>_<)💦
詳しくは、以前の記事
「筆算 (繰り上がり・繰り下がり)が苦手… 原因はワーキングメモリ?!」をご覧ください♪
視空間認知が弱い子から見た「筆算」
↓↓↓
「どこに書くの? もしかしてずれた?」
視空間認知に弱さが或る子に、
かけ算の筆算を解いてもらうと、
うーーんうーーんと唸ってしまいます。
よく聞くセリフは、
「どの数字とどの数字を、かけるの?」
それもそのはず。
かけ算の筆算って、手順をイラスト化すると
こんな風になっているんですよね。
視空間認知が弱い子は、上記筆算の
緑やじるしと青やじるしが交差するあたりで
大混乱に陥ります(>_<)
斜め上のものとかけ合わせるだけでも
かなり難しいのに、桁が多くなると
途中に何個もの数字をまたいで
目を動かし計算しなくてはなりません。
そして、がんばって掛け合わせた数字を
下段に転記する時にもトラップがあります。
その結果…
こんなことが起きてしまうんですね。
みなさん、何が起こったかわかりますか??
間違い方がいつも似ている子。
もしかしたら、
ワーキングメモリや視空間の問題を
抱えつつ奮闘しているかもしれません。
上記のように少し色分けして手順を
整理して教えてあげたり、
書く場所を明確にするだけでも
わかりやすくなる子がいます。
マス目を使っただけで計算ミスが減る子も!
大人の「もしかして?」が
子ども達を筆算迷宮に迷い込ませない
鍵になるかもしれませんね(^o^)丿
⇒ 前の記事:金メダルとチョコレートに大はしゃぎ☆彡 の巻